弁当製造などで時にみられる有害微生物の汚染は、原材料の汚れが加工済みの食品に転移して、食中毒事故を起こすものです。忙しい加工場の中で人の動きが煩雑になって、まだきれいにしていない食材を触った手がきれいな食品を触って、汚染の移転が起こっていた例があった。発注が急速に増えた時に、例えば弁当を作るそれぞれの加工工程が、重なり合ってしまうことがある。発注量が通常の時には考えられないコンタミネーション(混入)が、急増時には起こってしまう。限られた人員の中で多数の仕事をこなさねばならない、そんなときに起こる。
大量発注を受けた日を想定して、原材料の量や、加工に要する時間、中間加工品をどこに置くのか、だれが何を担当するのか、などなど全体の動きをイメージして、製造の行動チャートを書いてみましょう。それを持って加工場へ行って、モノの流れをイメージしましょう。そして人の流れもイメージしましょう。
受注量をいくつか想定して、イメージと現場検査をしましょう。少人数のグループで想定ごっこしましょう。メンバーもどんどん変えて想定しましょう。HACCPのキーワードは『想定』です。
2025.03.06