★連載「HACCP導入、運用のコツ」(76)
この夏もHACCP研修会を開きました。HACCP研修を続けるうちにHACCPの習得は、水泳の習得に似ていると実感しています。泳げるようになるためには、実際に水にカラダを入れて浮く感覚を体感しないと始まりません。HACCPを書類で読んでもなかなか自分のものとはならない。「分かったつもり」にはなれるが、心底からの納得には至らない、なので肝心なところを問題にするのでなく形式的なものが見えてくる。
2日間の研修会は、水泳教室の指導員のつもりで進めます。水を怖がらないよう、自分で泳ぐ時間を長く取れるようにします。浮けるようになったら息の吸い方を教えます。順番は逆にはできないのは自明です。HACCPの書類は、泳げる人にとっては難しくないが、水に浮けない人にとっては難解きわまりないのです。今年も楽しい水泳教室でした。来年の夏には皆様も是非水泳を覚えましょう。
旭川食品産業支援センター センター長 浅野 行蔵
メルマガ:第517号(2024年9月 2日発行)より
2024.09.03