★連載「HACCP導入、運用のコツ」(72)

報道が盛り上がった紅麹サプリメントは、機能性表示食品という法律区分の「食品」です。医薬ではありません。それでもコレステロール低下をうたっています。機能性表示食品なので消費者庁から厳しく限定された範囲での効果を記載できます。
食品なので医薬品を製造販売するよりずっと簡単な製造管理で販売されています。
医薬品は厳密な製造管理と使用への条件が付されており、患者さんの症状、体質によって使用できる範囲は狭く、使用量も厳しく限定されています。薬が効くということは、身体の特定部位に作用して、変化を起こし、効用を生むことです。用量が多すぎると副作用(良くない作用)が出てきます。だから製造方法も使用方法も厳密に規定されています。
一方、機能性表示食品は、厳密に管理しなくても副作用のような害が出にくい物質なので、食品として製造販売が許されています。
健康食品を愛用している方、愛用する家族がおられる方、商売として扱っておられる方には、読みやすく書かれた案内書を推薦いたします。
「「健康食品」のことがよくわかる本」 畝山 智香子著 日本評論社  2016.1
8年前の出版だが、この中で紅麹の製品でのトラブルを予言しています。

旭川食品産業支援センター センター長 浅野 行蔵
メルマガ:第512号(2024年5月1日発行)より

2024.05.08