連載「HACCP導入、運用のコツ(55)」
「HACCPイコール衛生管理は、大違い!」
HACCP研修会を行うと毎回気づくのは、参加者の多くが、HACCPを掃除や手洗いや殺菌、パーティションを作ることなどと誤解していることです。HACCPは、12の手順を一つずつ行っていくことです。最も重要なのは、手順6(原則1)の危害分析、すなわち製造のそれぞれの作業において、食中毒、食品事故の原因となりそうな「心配事」を列挙して、書き出すことです。これが「危害の見える化」です。見える化した危害リストで、どの危害も一つ一つ心配事を認識し、深掘りして、見直し、そして判断を行います。事故の芽を見逃さない!を意識して。「危害を見える化した表(6項目の表)」の作成がHACCPの中心です。HACCPをやっていますか?という監査もここに重点を置いてチェックします。
旭川食品産業支援センター センター長 浅野 行蔵
メルマガ:第488号(2022年11月1日発行)より
2022.11.07