連載「HACCP導入、運用のコツ(54)」
「食品製造は昔のままでは危ない!」
昔から食べている食品だからと、食品の製造方法も、昔ながらの方法が良いと思われている製造者も多いかもしれません。でも昔と今の製品は少しずつ違いが積み重なってきています。塩分濃度は少しずつ減少していますし、甘さも減って控えめになっています。この2つの要素を取り上げただけでも食品の水分活性は下がりにくくなっており、製造後の保存で腐敗などの危険性が増しています。
HACCP導入の際に製造のフローおよび各ステップの心配事をしつこく列挙して検討してもらいます。昔からの製造方法は、なぜそのようになっているのか?改めて学んでいただき、現代のレシピに適応した安全な製造条件を求めてゆくことがHACCPです。改めて食品成分と製造方法を組み上げ、安全を担保できてかつ美味しい製造法を作ります。これがHACCPプランを作るということです。
旭川食品産業支援センター センター長 浅野 行蔵
メルマガ:第487号(2022年10月3日発行)より
2022.11.07